ウクレレでブルース? 初めてのアドリブ

こんにちは!

今回は「初めてのアドリブ」という事で即興演奏の解説をしていきます。(アドリブ=即興)
現在のポピュラー音楽では「アドリブ」がほとんどなくなっています。「アドリブ」をその音楽の骨子としている物の代表に「ジャズ」があります。また「ブルース」も「アドリブ」を主体とした音楽です。以前はロックの間奏の部分などはギターのアドリブを披露する場であったのですが、最近は作曲されたソロを演奏するように変わってきています。

今回は「ブルースでのアドリブ」で進めていきます。
「ブルース」というのは簡単に説明すると、黒人奴隷の労働歌が起源のようです。(19世紀半ば)また、12小節の繰り返し、コードは3つ、ブルーノートペンタトニックスケールという音階を使いアドリブを展開していきます。

Aのブルース

|A  |D  |A  |A  |

|D  |D  |A  |A  |

|E  |D  |A  |(E)|

これが一般的なKeyがAのブルースです。2小節目はAのコードのままのパターンも多いです。またすべてのコードを7thコード化(AのコードをA7、DをD7、EをE7)にすることも多いです。
この12小節を繰り返します。

では使うスケール(音階)について。
Aのブルーノートペンタトニックスケールを使います。音はラ、ド、レ、ミ、ソの5音階になります。

ここで注目点があります。
まずKeyがAという事は使う音階は本来Aメジャースケールになります。ようするにラの音から始まる「ドレミファソラシド」です。しかし、、「Aブルーノートペンタトニックスケール」を見ていただくと、ドとソの音が違っています。特にドの音の違いは大きいです。このドの音は3度の音と言います。3度の音は「メジャー」か「マイナー」を決定づける音です。(ド#は長3度と言い明るい感じの「メジャー」となり、ドは短3度と言い暗い感じの「マイナー」となります)
Aのブルースで使うA、D、EのコードはAメジャースケールから作り出しています。ですから和声は長調となり明るい感じになります。(ソ#の音が入っているから)
しかしAブルーノートペンタトニックスケールでメロディーをつくるとソの音が入っているため暗い感じになります。(短調的な旋律)

ようするに伴奏が「メジャー」(明るい)で旋律が「マイナー」(暗い)となるのです。これが「ブルース」の特徴です。ですから何とも言えない「哀愁」や「孤独」を醸し出しています。もともと奴隷として農場で働きその時の「労働歌」(ワークソング)として出現してきた背景もあります。
そしてこのドの音とソの音を「ブルーノート」と呼びます。(正確には「ドの音(短3度)」より高い音、ようするにドとド#の間の音がブルーノートです。短3度の音を出すというより長3度まで上がり切らなかったと解釈します)(いろんな解釈があります)

「ソの音が違う」これも不思議な点です。もっともコード自体をAからA7に変更するとA7の構成音となり外れた音ではなくなります。(ちなみにソの音は短7度と言い7thの音です)
「根音(ラ)の倍音列だとソの方が先にでてくる」や「黒人の感性から発した音」「導音(ソ#の音、次のラの音に進む)を拒んだ」などいろいろな解釈があります。

説明するとこんなに難しくなってしまいました。(すみません!)

実際弾くのは簡単です!
次回は実践編です。

つづきはこちらhttps://car.123guitar.net/2018/10/23/post-337/

続きます。